キャラの魅力

キャラの魅力はどこにあるのか。

 

芹沢あさひというアイドルに触れた感想。

「この儚げなビジュアルから「~っす」口調が出てきて、しかも明るい上に研究家気質とかズル過ぎる。好き。」

 

しかしここにキャラの魅力、厳密には「人を惹きつける要素」が隠れているのではないか。

 

儚げなビジュアルと、明るい~っす口調は、イメージ的には相反する。私は~っす口調を聴くとヤンキーのようなビジュアルが思い浮かぶ。

相反する内的イメージ(心の中のイメージ)はある種の「不協和音」であり、私達はそれをなんとか自分の理解できる、経験した範疇に落とし込もうと脳内でキャラを調整する。私達の心はおおむねそういう仕様にできている。

 

この不協和音、イメージが衝突したときに発生するエネルギー、ないしはそれを調整しようとするときに生じる自分のエネルギー自身が、キャラに惹かれる要因=「キャラの魅力」ではないだろうか。

ギャップ萌えもこれに当てはまる。オタク君と対極にいそうなギャルが実はオタクだとわかったら「おっ」となるあの感じ。

 

すんなりカテゴライズできてしまうもの(イメージの調整が必要ないもの)、例えば見た目が金髪タトゥーで中身は口が悪く高圧的なヤンキーのような、先入観に当てはまりやすいもの、「よくあるやつ」に魅力を感じる機会は少ないように感じる(機会の少なさが、ギャップを発見した時のカルチャーショックを高めるのも事実だが)。愛されることを想定されないモブが「それっぽく」デザインされる理由かもしれない。

 

裏返せば、カテゴライズされにくいほど魅力を感じる機会は多く、惹かれやすい。

 

しかしこれは「様々な経験をするほど魅力を感じにくくなる」ということにならないか。悲しい。苦しい。